「不妊」と一口に言っても原因が様々です。
生理の不順が原因かもしれませんし、ある人は卵管が詰まっているからかも知れません。またある人はご主人の精子が原因かも知れません。検査してみないと自覚のないことも多いのです。
しかし検査をしても原因不明なことも少なくなく、ハッキリとした原因が分からない場合、卵巣系の機能減退や卵子の老化も可能性としてありえます。
そういった場合、例えば極度の冷え性や貧血、生理不順や生理痛など身体の状態を整え妊娠しやすい身体にし、体外受精や人工授精、また自然妊娠などの確立を上げるような補助的な役割を鍼灸で行います。
米国生殖医療学会誌(2002年4月号)や日本生殖医学会(2006年11月)では体外受精を受ける際に鍼灸の施術を併用したところ、体外受精のみの患者さんと比べて20%程度の確立の上昇を認めたとの報告があります。
産婦人科を受診して異常がないと言われた方には、病院の処置に併用して鍼灸の施術をお勧めします。
北九州市にお住まいの戸籍上のご夫婦の場合、体外受精や顕微授精に対して補助金が受けられます。
北九州市の特定不妊治療費の助成
※助成は市が指定した医療機関において受けた治療に限ります。
中医学では、人の生殖機能・婦人機能〔月経・帯下・妊娠・出産・授乳〕は中医学で言うところの、五臓『心・肝・脾・肺・腎』の中の肝・脾・腎の影響を強く受けます。
肝 |
肝は精神活動や血液の調整を行います。
肝臓がしっかりしていないと、イライラしたり逆におどおどしたりし、婦人の月経の異常も、肝の病変により出現することが多い。 |
脾 |
脾は飲食物の消化や吸収に関与し、気血を身体に巡らせます。
脾がうまく働かないと月経・帯下・妊娠・出産・授乳などに影響します。 |
腎 |
腎は生命力の源です。
腎の働きが盛んな人は生殖能力優れています。腎が衰えると元気がなくなり、活動が低下し、身体が冷えます。
また生殖能力も低下し、老化現象が強く現れます。 |
中医学の五行 |
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鍼灸施術ではこういった身体の五臓の働きを活発にさせ、元気で妊娠しやすい環境を作ることを目的とします。
改善までの回数は3ヶ月を1クールとし、3カ月おきに評価します。
不妊は何回かの処置ですぐに結果を出すのは難しいです。先ずはお身体の体質を変える必要があるので必然的に3ヶ月周期の対応になります。
強く妊娠しようという、プレッシャーは持たずに、妊娠させるコンディション作りをするといった、リラックスした気持ちで施術を受けられると良いと思います。
ハート鍼灸整骨院には自然妊娠を希望される方、人工授精(AIH)、体外受精(IVF)を受ける準備をしている方などが来院されますので、高度生殖医療(不妊専門外来)を受診中の方も、鍼灸施術を併用する形でご来院されています。
こういった効果が見られてくると施術効果が出ている指標になると思います。