主に変形性の脊椎症と併用して出現することが多く中年から高齢者に出現することが多い疾患です。
脊柱管が先天性あるいは後天性に狭小化し、後天性のものは発育性のものと椎体の骨棘形成や椎間板ヘルニアによる脊柱間狭窄です。
似たような疾患としては中高年の男性に多い、下肢閉塞性動脈硬化症という疾患もあります。
こちらは下肢の血管が慢性的に閉塞することによって、腰部脊柱間狭窄症と似た症状が出ます。
特徴としては下肢の冷感や、歩き始めるとしびれや痛みが出るという症状があります。
下肢閉塞性動脈硬化症において喫煙はリスクファクターであり、生活習慣病のひとつとして考えられることもあります。
特徴は、間欠性跛行(かんけつせいはこう)といって少し歩くと痛みやしびれのために歩くのが困難になりしゃがんだり座ったりして少し休むと、またすぐに歩けるのが特徴です。
歩行の際には身体を反らすと痛みが出やすいので、歩くときには前かがみで歩くと楽になります。
杖や歩行器を使って歩いてもよいでしょう。
また外出の際には歩くよりも、自転車の方が楽なことが多いです。
施術は温熱、電気施術、鍼通電施術などが中心となりますが、痛み以外の神経障害や排尿障害が長期間続いた場合には手術も適応となります。
運動療法では
- 狭窄されている部位以外の運動性を高める。
- 体幹筋の筋力を強化し腰椎の安定性を高める。
- 二次的に起こる機能障害(筋力低下、柔軟性の低下、不良姿勢)を改善・予防する。
といった目的で行います。
装具療法も効果的で、腰の負担を軽減させるためコルセットを装着します。
簡易式のものや支柱付きのコルセット、体幹屈曲保持させる屈曲装具があり、お客様に合わせて選びます。